SAKEビギナーのAyaとTomokoがSAKEを楽しむためのノウハウを、利酒師Sakiから伝授してもらう『SAKE 101』第5回。
Edited by TOMOKO

はじめはSAKEの味が苦手で飲めないと思ってたくらいだけど、わたしたちもSAKEの魅力を少しずつわかってきたよね~、Tomokoさん!

うぅ……。そうですね……。

え! どうしたの?

昨日、おいしいSAKEを見つけたので、楽しく飲んでたんですけど、なんだか飲みすぎちゃったみたいで……。

大丈夫? 確かに、SAKEって二日酔いしやすいって聞いたことあるような……。

お酒は強いほうなんですけど、SAKEは他のお酒に比べて気持ち悪くなりやすいような気がします……。

おいしいSAKEにそんな欠点があるなんて!
せっかく魅力を感じてきたところなのに、残念~(涙)

ちょ~っと待ったぁあ~!!!(怒)


わぁ! Sakiさん!!

二人とも勘違いしてる!!
SAKEが他のお酒に比べて二日酔いしやすいなんて、大きな誤解だよ~!!

え~。そうなんですか? わたし、今こんなに気持ち悪いのに……。

確かに「SAKEを飲むと酔いやすい」「悪酔い・二日酔いをしやすい」という話はよく聞くよね。
特に、Tomokoさんみたいにお酒全般が苦手ではないのに、「SAKEは二日酔いがひどいから苦手」という人は少なくないんじゃないかな。

じゃあ、やっぱり……?

ところが、SAKEは他の酒類に比べて特別二日酔いを起こしやすいお酒というわけではないんだよ。
それでも、「酔いやすい」「悪酔い・二日酔いをする」というイメージがつきまとう理由は、ずばり「SAKEの飲み方を知らない」から!!

厳しい~(涙)

飲み方を勉強しなければいけないなんて、やっぱり、SAKEってハードルが高いんですかね……。

厳しく感じちゃった?(笑)
でも、大丈夫。「SAKEの飲み方」はとても簡単! なので、今回はそれを勉強していきましょう。


は~い!!

まず、「SAKEを飲むと酔いやすい」「悪酔いをしてしまう」という人が多い理由は4つあるの。
①SAKEはアルコール度数が高い
②チェイサー(水)を飲んでいない
③安価なSAKEのイメージがついてしまっている
④SAKEは味覚成分が多い

へ~、SAKEってアルコール度数が高いんですか? あんなに飲みやすいのに。

SAKEはその飲みやすさに反して、平均15〜16%とアルコール度数が高めなんだよ。
ビールは5%程度、ワインは6~12%なので、同じ醸造酒(スピリッツではないお酒)の中ではなかなかの度数だよね。

そんなに違うんですね!
ビールやワインを飲むようにすいすい飲んでしまったら、いつのまにか自分が思ってる以上にたくさんのアルコールを摂取しちゃいそう!

そういうこと。
そのために、②の「チェイサー」があるんだけど、これは具体的な飲み方のときに説明するね。

は~い!
じゃあ、③の「安価なSAKEのイメージ」って何なんですか?

実はSAKEは「特定名称酒」と「普通酒」という二つのグループに分けることができるんだよ。
SakeTips!で取り扱うことの多い純米酒や吟醸酒、本醸造酒は「特定名称酒」といわれていて、品質を確保するためにさまざまな決まりごとがあるの。

意識してなかった……。「特定名称酒」だけがSAKEだと思っていたかも。
それなら、「普通酒」はどんなSAKEなんですか?

「普通酒」はそれらの基準から外れるもので、添加物を加えられていたり、含まれる醸造アルコールの割合が特定名称酒よりも多かったりするSAKEのことをいうんだ。
学生がコンパなどで行くことの多いリーズナブルな居酒屋では、安価な「普通酒」が出回っていることも多いから、添加物の多いSAKEを飲んで失敗した経験から、「悪酔いしやすいSAKE」というイメージがついている人は少なくないかもしれないね。

じゃあ、「普通酒」に注意が必要ということ?

ううん、「普通酒」が悪いSAKEということではもちろんないよ。何より、「普通酒」は日本のSAKE市場の7割のシェアを占めているので、向き合い方を学ぶことはとても大切。
またそれは次回以降に学んでいこうね。

④の「味覚成分が多い」っていうのはどういうことですか?
確かに、SAKEはお米の味がして美味しいですよね~(キラキラ)

(はっ! もう元気になってる!)

SAKEに含まれるアルコールを分解するのは肝臓だけど、肝臓に負担をかけるのはアルコール度数だけではないんだよ。味が複雑な(味覚成分が多い)ものを食べたり飲んだりしたときも、肝臓はたくさん働かなくちゃいけなくなるの。
SAKEは味わいの成分数が焼酎やワインと比べて格段に多いから、肝臓が処理をするのに時間がかかっちゃうんだよ。

それでSAKEが酔いやすいって感じてしまうんですね。

酔いやすいって感じる理由はわかったけど、具体的にはどんなふうに飲んだら、飲んだあとも楽しくSAKEを楽しめるのかな~?

では、飲み方を説明しましょう!
悪酔い・二日酔いをしないSAKEの飲み方は以下の3つ。
①同量程度の水を飲む
②ゆっくり飲む
③温めて飲む

①「同量程度の水を飲む」っていうのは、さっきのチェイサーのことですか?

そう! 上記で説明したとおり、SAKEは比較的アルコール度数が高いから、同量程度の水を飲んで、体内のアルコール度数を中和させるという方法がとても効果的だよ。「やわらぎ」といって、SAKEを仕込んだのと同じ水をチェイサーとして飲むという文化もあるの。

「やわらぎ」か~。なんだか癒やしてくれそうな響き!

そうだね(笑) 。次に大切なのは②「ゆっくり飲む」。
SAKEは喉を潤すためにごくごくと飲むお酒ではなく、味わいながら、ちびちびと飲むのに適したお酒。ビールのようにすいすい飲まずに味わいを感じながら少しずつ飲みましょう。


は~い!!

最後は③「温めて飲む」。

え、でも熱燗って酔いやすいイメージがありますよ!

そのイメージにも理由があるんだ。


さすが!!

実は、アルコールには体温と同じくらいに温まってから効きはじめるという性質があるんだよ。燗酒がすぐ酔ってしまうように感じられるのは、温度が高く、すぐにアルコールが回るから。そのかわり酔い覚めが早いのも特徴で、体の中のSAKEが冷めるのと同時に、酔いも覚めてゆくんだよ。

燗酒が酔い覚めが早いなんて意外~。

逆に、冷たいSAKEのほうが要注意。冷たいSAKEをぐいぐい飲んでいると、はじめは平気だと思っていても、体の中で蓄積していたSAKEが温まったタイミングで一気にアルコールが回ってしまう……なんてことがあるから。燗酒はすぐにほろ酔いになれるので飲みすぎることもなく、ゆっくりちびちびと飲み進められるので、SAKEを飲むペースがつかめない人にはむしろおすすめの飲み方なんだよ。

SAKEビギナーのわたしたちにぴったり。

よし! 次のSAKEパーティーは熱燗パーティーだ!

いいね! ただ、調子に乗ってまた飲みすぎないでね~(笑)

これだけわかっていれば、SAKEは全然酔いやすい/悪酔い・二日酔いお酒じゃないんですね。
わたしたちも含め、悪いイメージのせいでSAKEを楽しめない人たちがいるのってとっても残念だな~。

うんうん! わたしたちに何かできることはないかな~?

そうだね。そのためには正しい飲み方を学び、伝えていくことがとても大切だね。
SAKEに限らず、何かのお酒を飲んで失敗をしてしまったときは、そのお酒のせいにするのではなく、「自分が飲み方を間違えてしまったのかも?」と考え、学びながら、少しずつステップアップしていくこと。それが、おいしく楽しくお酒を飲むためのポイントだよ。

Sakiさんに教えてもらったSAKEの知識やSAKEの美味しい体験をまわりの人に伝えて、いつか「SAKEは悪酔いをする!」という認識が払拭されるようにわたしたちもどんどん成長していきたいな!
●○まとめ○●
・「SAKEを飲むと酔いやすい」「悪酔いをしてしまう」という人が多い理由は4つ。
①SAKEはアルコール度数が高い
②チェイサー(水)を飲んでいない
③安価なSAKEのイメージがついてしまっている
④SAKEは味覚成分が多い
・酔いやすい/悪酔い・二日酔いをしないSAKEの飲み方は3つ。
①同量程度の水を飲む
②ゆっくり飲む
③温めて飲む
・二日酔いをしてしまったときは、お酒のせいにせずに、自分の飲み方を振り返り、学びながら次に生かしていこう。