Written by Ryosuke
ゆりの花束 ひとつ ひとつ
湖に浮かべていましょう
花びらが 剥がれないくらいの
静かな声を もらしましょう
思い出は
月のひかりがつくるもの
あなたの頬が
見えないくらいの桜色
この身のままで
あゆみ
憂い
幾年 幾年…
最後にわたしを
花びらに重ねて
湖上にいのちを散らしましょう
あたたかなものたちの流れが
かえりゆく水 腰をおろす 水たち