SAKEを知りたきゃココへ行け!:
Ep 1.「日本の酒情報館」は
インバウンドにおすすめしたいNO.1 SAKEスポット

Written by Keita Okubo

「海外の友人が日本に遊びくるんだけど、SAKEを飲めるおすすめの店ない?」と聞かれることがあります。今回は、海外からの旅行客におすすめしたいNO. 1SAKEスポット「日本の酒情報館」を紹介します。

日本の酒情報館


東京都港区西新橋1-6-15 日本酒造虎ノ門ビル1F
東京メトロ銀座線虎ノ門駅9番出口徒歩3分

全国のSAKEをテイスティングできる!

「日本の酒情報館」は「日本酒造組合中央会」が自社ビルの1階で運営する、SAKEを知り、学び、味わうためのスペースです。場所は虎ノ門のオフィス街。はっきりいってわかりにくいです。あと平日の日中しかやっていません。

※ちなみに日本酒造組合中央会とは、酒類業組合等に関する法律(昭和28年2月28日法律第7号。以下、「組合法」という)に基づき、酒税の保全及び酒類業の取引の安定を図ることを目的として設立されました。

普通にビルの1階。

入るといきなり、天井に木桶! でかいです。これのおかげで少し暗くなっているんじゃないかと思えるほど。

そしてどこもかしこもお酒だらけです。

もちろん飲めます。こちらがオーダー可能なSAKEのメニュー。

日本の酒情報館では全国68種類(お邪魔した日のオーダー可能数、+甘酒や焼酎、リキュールなども)のSAKEがあり、30ml100円よりオーダー可能です。

人気は「飲み比べセット」。ひやおろしがでていましたので、そちらをいただきました。

雁木、田光(これが目当て)、大盃の「ひやおろし」セット300円。

飲み屋、じゃない。あくまで学びの場所

非常に安価でいろいろなSAKEを楽しめる場所ならば、そういうお店もたくさんあります。もちろんそこでたらふく飲むのも楽しいのですが、どちらかというと「とにかくおいしいお酒を飲みまくりたい」人に向いているイメージです。SAKE好きならそれが正解。

(本格焼酎、がんばってます!)

一方、日本の酒情報館は、安くていろいろお酒を飲める場所ではあるものの、料理はないですし、なにより四方を「酒に関する資料」でかこまれていて、学習スペースのような趣。
「SAKEについて学び、同時に味もわかる」場所であり、ガバガバあおれるような雰囲気ではありません。「利き酒の勉強に」という人も多いのだとか。

(酒に関する動画も。味わいつつ「どうやってできたんだろう」と思いを馳せる。ずっと、いれます)

……みりんもある!

これは、個人的なおどろき。なんと「みりん」も飲めるのです!!
日本ですら、みりん飲むなんていうと「やばいアル中」な雰囲気があるのに、海外の方向けに堂々と発信しているのがすごい。

(もちろんいただきました)

甘いです。めっちゃくちゃ甘い。その中にも左の「昔仕込み」はカラメルのような風味と野性味あるパワーが感じられます。右側の透明な「柳蔭」はとにかく上品!

ここにやってきた海外の人に「日本の【みりん】は調味料ではなく極上のお酒だ」という認識を植え付けたいです。

……SAKE VR……だと?

なにげなく手にしたメニューに「VR」の文字……もちろんやりました。ひとりで。

内容は「SAKEができるまで」といった10分ほどのオーソドックスな解説映像。
しかしこれが……よかったです。
各工程の映像を、「蔵の中にいるような視点」で見られるのが新鮮でした。キョロキョロしてみると、普通にほかの蔵人さんが作業をしている様子も見えて、本当に「仕事中にお邪魔した」ような感じです。
個人的には、もろみタンクの上で針金みたいなものがクルクル回り、もこもこと盛り上がるSAKEの泡を攪拌している様子が見られてよかったです。

SAKEってなに? 0杯層に全力で伝える姿勢

SAKEの世界って、やっぱりどこか閉鎖的な感じがあると思います。
酒屋さんも、飲食店も。もちろんそうじゃないところもたくさんあるけれど「詳しいほど楽しめる」ところがある。なんでもそうなんですけどね。

だけどここは「むしろ初心者が楽しい」場所。すべてに英語表記があるし、「発信の場所」なので、はなっから教える気満々なんです。これは、「情報館」という立場でなければできないものと思います。

(たとえばこんな感じの2カ国語対応)

はじめて日本にきたひとが

――SAKEっていうのがあるらしいな。 へー、こんなふうなんだ。 いろいろあるんだな。 お、いけるじゃん。そして結構違うね。 よし、夜はSAKE飲みに居酒屋いこう!

そうなれ! と、勝手に思っています。
ここではイベントなども頻繁にやっているようなので、本当におすすめですよ。