酒詩
「義侠 五百万石 純米原酒 おりがらみ 生酒」
(愛知県・山忠本家酒造)

Written by Ryosuke

今日もくたびれたリビングに

ほこりが薄くつみかさなる

まばたきとため息のあとに

最後の今日をはじめよう

 

頻繁に空が落ちて海がはずむ

遠くの国では踊るように日常が悲劇

いけ好かないような奴らを

まとめておくって踊らせて妄想

 

見えていない幸福と

見えている不幸とでは

明日の天秤のうえで

どちらの声が大きいのだろ はて

 

細胞が応え始めている

まつげの先が震えている

近くの意識が遠くなる 更に

一切の余剰を扼殺する今と高揚 の先

 

洗濯物を干す窓際にグラス

服をかけ終わるまでに消える夢

脱力しきった覚めたあたたかさ

明日もここから今日に飛び立つのだろう