酒詩
「寳剱 純米吟醸 八反錦」
(広島県・宝剣酒造)

Written by Ryosuke

長く歩いて、歩いて走り登った。樫の木が見える。

石段を登ってきた。暑い

多くの緑が見え。光る。

明るすぎるくらいのこの場所で目覚めたいな。

 

日の光が両目を魅了する。いつの日もまぶしい。

凝視できるほど余裕もない

足元を見て少し休む。歩かねば。

また少し、少し違う場所から日の光が見たいんだ。

 

なあ、

退屈な光景に喜びを感じていいのかな。

なあ、

この歩みは誰かに何かを伝えるだろうか。

 

石段の先で待っている人がいた

百段、千段かそれ以上の道のり

悟られなくていい歩みが重くて

今日も日の光をみつめる、痛

 

この歩み止めていい日があるのか

汗が流れて落ちる腕をみて笑うが

笑うのがいいのかもよくわからず

幾日幾月幾年歩み止める日は来ず

 

口にした言葉を酒とともに飲んで

火照る体を冷まして足を投げ出す

畳に踵がぶつかり響く音の余韻が

頭に肩に胴に足に染みわたり寝る

 

盃の中でだけ笑った夏のある日さ