Written by Ryosuke
長く歩いて、歩いて走り登った。樫の木が見える。
石段を登ってきた。暑い。
多くの緑が見える。光る。
明るすぎるくらいのこの場所で、目覚めたいな。
日の光が両目を魅了する。いつの日もまぶしい。
凝視できるほど余裕もない。
足元を見て少し休む。歩かねば。
また少し、少し違う場所から日の光が見たいんだ。
なあ、
退屈な光景に喜びを感じていいのかな。
なあ、
この歩みは誰かに何かを伝えるだろうか。
石段の先で待っている人がいた
百段、千段かそれ以上の道のり
悟られなくていい歩みが重くて
今日も日の光をみつめる、痛え
この歩み止めていい日があるのか
汗が流れて落ちる腕をみて笑うが
笑うのがいいのかもよくわからず
幾日幾月幾年歩み止める日は来ず
口にした言葉を酒とともに飲んで
火照る体を冷まして足を投げ出す
畳に踵がぶつかり響く音の余韻が
頭に肩に胴に足に染みわたり寝る
盃の中でだけ笑った夏のある日さ