酒詩
「クラシック仙禽 無垢」
(栃木県・せんきん)

Written by Ryosuke

ゆりの花束 ひとつ ひとつ

湖に浮かべていましょう

花びらが 剥がれないくらいの

静かな声を もらしましょう

 

思い出は

月のひかりがつくるもの

あなたの頬が

見えないくらいの桜色

この身のままで

あゆみ

憂い

幾年 幾年…

 

最後にわたしを

花びらに重ねて

湖上にいのちを散らしましょう

あたたかなものたちの流れが

 

かえりゆく水 腰をおろす 水たち